Classe Omega Pre.mkⅢが、ただならぬ鳴り方になってきたので、それでは通常ボリュームで本格的に聞いてみましょうかということで、いつもの定番リファレンスCD、ゲルギエフ/くるみ割り人形(全曲)を聞いてみました。
実は、Accordoを導入してから、普段の大音量は少し遠慮して聞いていました。
このCDは、今でも輸入盤・国内盤双方で販売されています。でも、今はすべてDECCAレーベルになっています。
この初版のPHILIPSレーベルはもうありません。私にとっては大変貴重なリファレンスCDです。
大編成オーケストラ演奏といえど、各場面で多彩な曲構成になっていますので、全体として私の聞く音楽フィールドを網羅しているようなCDなのです。Accordoにはやや厳しいところも一部ありますが、9割以上は全く大丈夫です。
Accordoも導入当初と比べると、突出したヴァイオリンや弦楽器の魅力だけではなく、ぐんぐんと何でも鳴らしてしまうような表現力を発揮するSPに変貌してきました。まあ、ほとんど大編成オーケストラを聞いていたので、ちょっと無理させすぎかもしれませんが…(^^ゞ
さて、Omega Pre.mkⅢで鳴らしたゲルギエフ/くるみ割り人形(全曲)はどんな感じか…。
以下、Classe Omega Pre.mkⅢと、Ayre KX-Rとの比較です。
・低域の磐石感は、双方ともに十分。でも、質感がやや違う。Classeはゆったり、Ayreは同傾向ながら肉厚的。
・低域から中域へのつながりは甲乙つけがたく、どちらも同傾向。双方クラシック音楽のキモの帯域が素晴らしい。
・中域の表現も同傾向。ややAyreのほうが現代的にクッキリした感じか。でも、Classeも十分素晴らしい。
・中高域から高域については、ちょっと差が出ます。Ayreは高域までクッキリ感を残そうとする傾向がある。Classeは高域の最後のところであえて描き切らない。これは、もう好みのレベルです。絵画で例えれば、きりっと描くのが好みか、ふわっとぼかすのがいいのか…、このあたりの好みは言葉では表現できません。
断言できることは、Classe Omega Pre.mkⅢは、少なくとも過去のものとして忘れ去られる製品ではない! です。
コメントをする